本記事では、僕が数学科で勉強をする中で【大学講義のレポート作成、大学の講義の予習復習、大学の定期試験勉強、大学院試験】にガチで役立った書籍7冊を紹介します。
簡単に僕の経歴をまとめておくと、大学の数学科に所属し確率論を専攻。
高校数学と大学数学のギャップに苦戦した自身の経験から,大学の数学がまとまってわかりやすいページをつくろうと思い、「大学ますまとめ」を運営。
現在は情報系の大学院に進学し人工知能の研究を行っています!
もちろん有益な本は他にもたくさんありますが、全て紹介してもキリがないので、今回は僕の「大学生活、そして大学院試験に役立った厳選良書7冊」を紹介していきます。
大学新入生で教科書の他にわかりやすい本を手元に置いておきたい方、理系の大学院進学を希望しており大学院試験に線形代数が必要な学生の役に立つと思います。
大学講義のレポート作成、予習復習に役立つ4冊
やさしく学べる線形代数
本当に数学が苦手で、学校指定の参考書の横に一冊簡単めな補助教材を置いておきたい!
という方にはこの1冊がおすすめです!
この本ほど基礎の部分を噛み砕いて説明している本はあまりないと思います。
「定義・定理→例題→練習問題」の順で進みますが、難しかったり計算が煩雑なものはほとんど入っていないためサクサク進みます。
学校の定期テストレベルもこの問題集で概ね問題ないでしょう。
ただ、一部の単元が少し問題量が少ない(線型空間・内積空間)ので注意です!
それでも最初の一冊としてはとてもおすすめです!
少し物足りないなと思った人は、次の「入門線形代数」がおすすめです!
入門線形代数
よく大学の指定テキストにされているこの本は理学系の1年生に特におすすめしたいです!
理学系には問題が解けるだけではなく、定理や補題をしっかりと証明できることが求められます。
そんなときこの本はとても役に立ちます!
私自身も証明のレポートなどが出た際はよく参考にしていました。
簡素で無駄のない証明がなされている印象です。
無駄のないだけあって理工系以外の方には少しレベルが高いと思われるかもしれませんので、注意が必要です。
少しレベルは高いですが、この本を読み終えた時には、盤石の基礎力を身につけることになるでしょう!
1冊でマスター線形代数
参考書に加えて問題演習量も確保したい人におすすめ!
ここまでの書籍は主に参考書というニュアンスが強く、演習問題の量はさほど多くはありません。
ですが、この本は参考書&問題集のどちらの要素も欲しい方におすすめの内容です!
この本は参考書としての役割はもちろん果たしつつも、おすすめポイントは別冊として、見開き完結型の演習問題と確認問題がついていることです。
これにより多くの問題演習をこなすことができます!
さらに別冊については問題部分のみを抜粋したPDFをホームページにて用意していますので、問題ごとに印刷するなり、タブレットで持ち歩くなり色々な勉強方法に使えます!
数研講座シリーズ 大学教養 線形代数
この本は、高校数学の教材でトップシェアを誇る数研出版が,「高校数学から見上げた先にある大学数学」という視点で大学初年級の教材であり、いかにも高校時代に使用した教科書という感じです。
高校の時に使っていたような本で勉強したい!という方におすすめの本です。
レイアウトも全く教科書そのものなので、慣れ親しんだ形で書かれていて読みやすさもあります。
少し理学系以外にはレベルが高いかな、と思われる内容まで盛り込んであります。
また、この本のおすすめポイントは演習問題の解答がしっかりしている点です。
演習問題はこの後でも紹介するチャート式に書かれています。
定期試験・大学院試験対策におすすめの問題集2冊
ここからは参考書で身につけた知識を、実際の問題で試すための試験対策向けの問題集を紹介していこうと思います!
チャート式シリーズ 大学教養 線形代数
大学受験でお馴染みのチャート式の大学生バージョンがこの本です!
この本は、姉妹書『数研講座シリーズ 大学教養 線形代数』に掲載された練習,章末問題242問に加え,本書『チャート式シリーズ 大学教養 線形代数』にのみ掲載された40問,計282問が“青チャート”と同様のレイアウトで掲載されています!
チャート式は問題、解く方針、詳しい解説という構成でしっかりと問題を解説しているので、詳しい解説を求めている方には特におすすめです。
また、難易度もついており、定期試験対策や大学院試験対策のの参考になることでしょう。
もし、この本が少し合わないなと感じたら以下の「明解演習線形代数」を検討すると良いでしょう。
明解演習線形代数
長らく線形代数の問題演習書として親しまれてきたのがこの1冊!
上で紹介したチャート式はかなり新しい演習書なのですが、この本は1982年に発売されたロングセラーな問題集です!
装丁やイラストから軽い感じの本にえるかもしれませんが、中身は本格派で結構難易度が高いです。
なので、上に紹介した参考書と一緒に併用するのが効果的です。
ただ、問題の質はすごく高く、ロングセラーなのも納得できる内容です。
線形代数の主要な部分はこの1冊でほぼ網羅している。と言っても過言ではないでしょう。
定期試験もそうですが、特に院試対策におすすめしたい一冊です!
さらに高いレベルへ!数学を厳密に扱いたい人のための1冊
ここでは、これまでの本よりもより厳密にさらに深く線形代数を学びたい人向けの本を1冊紹介します!
線型代数入門
この本は一通り線形代数の学習を終えた方がさらなるレベルアップに使うのに適している問題集でしょう。
おそらく初学者の方がこの本に触れると簡素で無駄のない証明が逆にわかりにくいと感じてしまうかと思います。
ただ、この本は線形代数必要な知識を必要十分に記述しており、あやふやな部分がなく非常に厳密な理論が展開されています。
これまで紹介してきた本とはまたひとつ高いレベルから線形代数を俯瞰できるようになると言っても過言ではないような内容です。
ぼくも一通り学習を終えた後にこの本を読んだときに議論の美しさに感動しました。
ただ、正直テストや院試のレベルは遥かに超えてしまうので、数学科の大学院志望の方や、趣味で数学をやっている方向けと言えるでしょう笑
まとめ
【新入生・院試対策】数学科がオススメする線形代数参考書7冊まとめ【厳選】
この内容で厳選した7冊の本を紹介してきました。
数学は何度も繰り返して、理解を上塗りしていくことがとても大切だと考えています
今回はその理解の手助けができると自信を持って言える書籍を厳選しています。
人によって「合う合わない」はあると思いますが、少しでも気になった書籍はボロボロになるまで使い倒して自身の数学力に還元させて頂けると幸いです。